40代、顔のたるみが気になる方へ【原因と解消法をご紹介】
40代になると「なんだか顔が昔と違ってきた……?」という女性ならではの悩みが出てきますよね。
なかでも、皮膚のたるみが進むと、見た目が一気に老けたように感じてしまいます。
鏡を覗き込んで憂鬱になってしまう女性も多いのではないでしょうか。
顔にたるみが出てくると、以前と同じようにバッチリメイクをしたつもりでも、なんだか決まらなくなってしまいます。
頬が下がって顔の輪郭が曖昧になってくるので、「老けた?」と言われてショックを受けた経験がある方もいらっしゃるかもしれません。
「どうすれば顔のたるみを効果的にとることができるのかしら?」
気になりますよね。
顔のたるみをとるためにマッサージがいい、と聞いたりもしますが、実はマッサージは逆効果なんです。
頑張ってマッサージしていたのに、実はシワを増やしていた、なんてことにならないためには正しい知識が必要。
今回は、『簡単』で『安全』にできる顔のたるみ解消法について調べてみました。ぜひ参考にしてくださいね。
1:そもそもなぜ顔がたるんでしまうの? 原因は何?
顔のたるみの原因のイメージ画像
顔にたるみができてしまう理由には以下の要素があると考えられています。
<顔のたるみの主な原因>
・ 加齢による、顔の脂肪の付き方の変化
・線維芽細胞(せんいがさいぼう)の衰え
・表情筋の衰え
まず最初に考えられる原因は、「顔にはりめぐらされている表情筋が衰えてしまった」こと。
加齢とともに人の筋肉は衰えてしまいますが、同じように、顔の表情筋も段々と弱ってきます。そうなると顔のハリがなくなり、皮膚のたるみが引き起こされてしまいます。
次に、皮膚の真皮層に存在する線維芽細胞の衰えも関係しています。
この細胞は、コラーゲンやエラスチンをつくり出していますが、加齢とともに機能が段々と弱ってきます。こうなると、肌の弾力がなくなってきて、やはり顔がたるんでしまうんです。
さらに、皮膚表面のバリア機能が低下してくると、毛穴がナナメになって皮膚が下方向に流れてしまいますし、加齢による脂肪の付き方の変化も、肌のたるみを引き起こします。
色々な要素が絡み合って、どうしても顔のたるみは始まってしまうんですね。
たるみをとるということは、加齢との戦いとも言えるのです。
そこで、お肌のコンサルタントの方に相談してみたところ、意外と簡単なケアで若々しい肌を取り戻すことができると教えていただきました。
次は、専門家がおすすめしてくれた、『自宅でできるたるみ解消法』についてお伝えします。
2:顔のたるみをとるには? いつでもできるセルフケアがおすすめ
皮膚のたるみをとるというと、「美容整形でリフトアップ?」という想像をする方も多いと思います。
でも、実はセルフケアでも十分な改善が見込めるんですよ。
顔のたるみは、表情筋の衰えや線維芽細胞の衰え、顔の脂肪のつき方の変化によるものですから、これらの原因を解消していくことが大事です。
【おすすめの対処法】
(1) 顔の筋肉(表情筋)を鍛える
(2) ケミカル断ちでナナメ毛穴を改善
これらセルフケアでしたら、エステサロンやクリニックに通う必要がありません。
いつでもどこでも簡単に、毎日続けられます。
顔にメスを入れることもありませんから、安心安全な方法なんです。
まずは、表情筋トレーニングについて説明していきますね。
3:顔の筋肉(表情筋)を鍛えて顔のたるみを解消
たるみの原因となっている表情筋の衰えは、自力で改善することができます。
その方法は簡単。毎日、顔の筋肉を動かすだけでいいんです。
表情筋が強くなって肌が引き締まれば、たるみがとれて若かった頃の自分の顔を取り戻すことができます。
3-1:顔の筋肉を鍛えると顔のたるみがとれるのは?
顔の表情を動かすだけでたるみがとれるなんて、不思議ですよね。
その理由は、表情筋と皮膚がくっついているから。
くっついている、というとイメージがわきにくいかもしれませんが、表情筋の役割を考えてみると、しっくりくるんですよ。
表情筋は分類でいうと、骨格筋の一種。かつ「皮筋」と呼ばれる特殊なもの。
普通の骨格筋(体の筋肉のこと)は、筋肉の両端がどちらも骨に付着しています。
けれど、表情筋は、骨から皮膚へくっついています。顔の表情をつくるのが表情筋の役目だからです。
表皮から皮下組織までが皮膚と言われていて、表情筋は皮膚の最下部である皮下組織にピッタリはり付いているものになります。
なので、衰えた表情筋を鍛えて引き上げれば、自動的に皮膚も一緒に引き上がる――――
すなわち、顔のたるみが解消されるというわけなんです。
3-2:簡単にできる表情筋トレーニング
それでは、顔のたるみに効果的なトレーニング方法をお伝えしますね。
顔の筋肉は実は色々な範囲に分かれています。
なので、「額」「目元」「頬」「口元から顎」「口周り」の5つに分けて鍛えていきましょう。
A:額(おでこ)を鍛えましょう
前頭筋の画像
前頭筋(ぜんとうきん)
まずは顔のもっとも上部にある額を鍛えていきます。
額には「前頭筋(ぜんとうきん)」という筋肉があります。
前頭筋は後頭筋(こうとうきん)という後頭部の筋肉とセットで動いています。この二つは頭部の皮膚を支えているので、前頭筋をトレーニングすると、自動的に頭部の筋肉も鍛えられます。
結果として顔の上部が引き上がり、頭皮が顔に押し寄せてくるのを防ぐことができるんです。
● 額を鍛える方法
(1) 人差し指と中指でチョキを作り、おでこに当てます。
指は強く押しつけないように注意してください。
(2) まゆ毛の上げ下げをゆっくり10回行います。
2本の指で、まゆ毛を上げたときにできるおでこのシワを伸ばしましょう。
(3) それからまゆ毛を上げて、そのままキープし、10秒数えます。
これで1セット、1日1回チャレンジしてください。
● 額トレーニングのコツ
指をおでこに置く理由は、まゆ毛を上げたときにできるシワを定着させないため。
シワができたら、指で伸ばしてそれをなくしてください。
でも、額を強く圧迫してはいけません。
指はあくまで額の上に添える程度にするのが大切です。
まゆ毛の上げ下げ10回+10秒キープを1日1回続けていけば、顔の最上部のたるみが解消されます。効果は始めてから2週間くらいで出てくるようです。額の筋肉が鍛えられると顔のたるみの解消だけでなく、上まぶたのたるみも解消されて目が開きやすくなりますよ。
B:目元を鍛えましょう
次は目の周りのたるみを解消していきます。
これからお伝えするトレーニングには、目の周りを取り囲んでいる眼輪筋(がんりんきん)を鍛える効果があります。
眼輪筋をしっかり鍛えると、目尻が上がって目元がスッキリ。毎日続けていきたいですね。
● 目元を鍛える方法
(1) まず、舌を上下の歯で軽く噛んだまま、片目をつぶってウインクします。
(2) 右目と左目のウインクを交互に繰り返します。
一定のスピード(左右あわせて1秒くらいの間隔)で続けてください。
(3) 左右のウインクを1回と数えて、これを30回(30秒)続けます。
目をぎゅっとつぶる必要はありません。
目尻にシワが出ない程度の軽いウインクにしてくださいね。
これで1セット、1日1回チャレンジしてみてください。
● 目元トレーニングのコツ
目の周りを取り囲んでいる眼輪筋を鍛えると、目尻が上がってきます。
これで、顔の上部のたるみが解消されます。2週間目くらいから効果を実感する方が多いみたいですよ。
C:頬を鍛えましょう
次に頬を鍛えていきます。
頬はメーラーファットと呼ばれる脂肪を多く蓄えていて、「額」「目元」「頬」「口元から顎」「口周り」の中ではもっとも重たい部分と言われています。
ここの筋肉が衰えると、頬の重みで頬自体が下がってきて、顔全体のたるみにつながってしまうんです。
つまり、頬を鍛えていけば、顔全体の印象が変わってくるんですね。
● 頬を鍛える方法
(1) 軽く口をとがらせます。
(2) 上の歯ぐきをむき出すようにしながら、頬の上部にぐっと力を入れます。
(3) この頬上げを1分間続けます。
(4) 次に鼻の下を伸ばして5秒間キープ。
これにて1セット、1日1回チャレンジしてみてください。
● 頬トレーニングのコツ
頬は真上に向かって引っ張るように上げましょう。
黒目の下に頬を近づけるようなイメージでやってみてください。
1分間、頬を上げ続けると、頬の筋肉である大頬骨筋(だいきょうこつきん)や小頬骨筋(しょうきょうこつきん)が刺激されます。顔の中心部の頬が上がると、見た目がとても若々しくなってきますよ。
頬の筋肉は広い範囲にわたるため、鍛えるのに少し時間がかかります。頬のたるみの改善効果は2週間目くらいから感じられるようですね。
D:口から顎にかけてを鍛えていきましょう
続いて、口元から顎にかけてのたるみを解消します。
特に顎回りのラインがシャープになると、顔が変わってきたことが実感できます。5つのトレーニングを最後までしっかりと行って、顔のたるみを解消していきましょう。
l 口元から顎までを鍛える方法
(1) 口角を限界まで右側に寄せて、5秒キープします。
口を寄せた反対側(左)の顎のライン(フェイスライン)がはっきりと出るように、しっかりと口を右側に寄せます。
(2) 左側(逆)も同じく、口角を限界まで右側に寄せて、5秒キープします。
これにて1セット。このトレーニングは2セットを1日1回行ってみてください。
● 口元から顎までをトレーニングするコツ
このトレーニングをやっていくと顔の下部が引き上がります。
顔の下部の筋肉である「内側翼突筋(ないそくよくとつきん)」、「外側翼突筋(がいそくよくとつきん)」、「顎舌骨筋(がくぜっこっきん)」などを鍛えていく形です。
外側翼突筋は内側翼突筋の上に重なるように位置していて、この二つはセットで動いています。
ここの筋肉を鍛えれば、特にフェイスラインの引き締めに効果があるんです。
E:口周りを鍛えましょう
さらにもう一つ、口周りを引き締めるトレーニングをご紹介します。
口周りも一緒に鍛えると、顔のたるみをとる効果が高まるんですよ。
l 口周りを鍛える方法
(1) 上のくちびると下のくちびるに力を入れて押し合い、10秒キープします。
(2) 表側にくちびるを思い切りだし、5秒キープします。
(3) 内側にくちびるを思い切り巻き込んで、5秒キープします。
これで1セット。このトレーニングは2セットを1日1回行ってみてください。
● 口周りをトレーニングするコツ
ここでは、口輪筋(こうりんきん)という口周りの筋肉を鍛えます。
上唇と下唇を垂直に押し合い、口周りの筋肉をしっかり緊張させるのがポイントです。
このトレーニングには頬を上げる効果もあって、口周りだけでなく、頬のたるみ改善にも効果があります。
特に口周りのたるみがひどいと、顔全体が老けた印象になってしまいますので、手を抜かずにしっかりと鍛えていきましょう。
A~Eまでチャレンジしてみて、いかがでしたか?
クリニックなどに通わなくても意外と簡単な運動で、顔のたるみは解消できるんです。
大事なのは毎日続けること。
長く続けていけば、以前との違いを実感できるはずです。
カレンダーに印をつけていくなど、日々のトレーニングを忘れないよう、工夫をしていくのも大切ですね。
4:ケミカル断ちでナナメ毛穴を改善
ここまでは、表情筋の衰えを改善することで、顔のたるみを解消する方法についてご案内しました。
けれど、たるみの原因は他にもありましたね。
次は、トレーニングではなおらない、皮膚表面の改善方法についてお伝えします。
4-1:ナナメ毛穴かどうか、チェックしてみましょう。
顔の最上部にあたる皮膚表面が、ナナメ毛穴になってしまい下方向に流れている場合、根本的に顔のたるみをなおすことはできません。
折角トレーニングを続けても、顔のベースの引き上がりに皮膚表面が追いつかないのです。
まずは鏡を見て、小鼻の横の毛穴を観察してみてください。
毛穴が広がっていませんか?
それに、毛穴の形が丸ではなく、しずくのような形になっていませんか?
もし、しずく形のナナメ毛穴になっていたら、皮膚表面の角質層のバリア機能が弱っている可能性があります。
お肌のバリア機能が低下すると、外部の刺激から肌を守ることができません。
乾燥や紫外線にも弱くなってしまいます。
弾力のある肌に欠かせない保水力も低下し、皮膚の内部から砂漠のようなカサカサな状態になってきてしまうんです。
この症状が進むと、最終的に「たるみやすい肌」になってしまいます。
4-2:スキンケア商品をチェックしましょう
肌のバリア機能が低下してしまう一番の原因は、普段のお手入れ品に配合されている「合成界面活性剤」です。
現在使っている化粧品に「合成界面活性剤」という成分が書かれていますか?
その場合、化粧品が肌のたるみの原因になっている可能性があるんです。
「合成界面活性剤」は、水と油を混ぜる強力な界面作用を持っています。そして、肌の潤いを根こそぎ奪ってしまいます。
朝晩必ず使う化粧品から、合成界面活性剤を排除しない限り、根本からの顔のたるみ改善は難しくなります。
たるみ改善コンサルタントの方にお話を伺ったところ、「ケミカル断ち」(合成界面活性剤を普段のお手入れ品から完全に抜くこと)の重要性を何度も教えていただきました。
完全ケミカル断ちができた人は、表情筋トレーニングのみを実施している人より、はるかに早く顔のたるみが改善していくそうなんです。
そして顔のたるみ感が軽減するだけでなく、砂漠のような肌表面が、潤いに満ちて艶をたたえた肌に生まれ変わっていくという例がいくつもあるとのこと。
ケミカル断ちは早ければ早い方ほど良い、というのが定説です。
肌には自然治癒力があります。それをしっかりとサポートしてあげると、肌は驚くほど美しく変わっていきます。
4-3:ケミカル断ちのための『化粧品の選び方』
「それなら、ケミカル断ちをしてみたい」
そう思い立っても、実は、現在販売されている化粧品の中から「合成界面活性剤」が配合されていないものを見つけるのは、とても難しいのが現状です。
専門家の方にお話を伺うと、市販の洗顔料や化粧水、美容液、クリームなどほとんどの化粧品に、量の多少はあっても、合成界面活性剤が配合されている状況を嘆かれていました。
「無添加」を謳っている化粧品でも、合成界面活性剤を使っているものは多くあります。
現在、「無添加化粧品」のはっきりした定義はありません。
なので、表示指定成分を配合していないだけで「無添加」と言えてしまうんです。
他にも、化粧品などには「『石油系』合成界面活性剤は配合していません」という表現も多く見受けられます。
合成界面活性剤は石油だけでなく植物などあらゆる天然の原料から作ることができます。つまり、あえて「石油系は使っていません」と表示されている場合は、その他の原料の合成界面活性剤を使っている可能性もあるんです。
肌に詳しいコンサルタントの方は、石油系・植物系含め、合成界面活性剤を一切使用していない化粧品を使うことを強くおすすめしています。